スーツスタイルを引き締めるネクタイとして最も使われる色といえばネイビーです。セレクトショップやスーツ専門店に行けば、多くのネイビーネクタイが置いてあります。
また世の中にあるスーツの指南書や指南サイトを見れば「ネクタイはまずネイビーをそろえろ」と書いてありますし、「ネイビーはどんなスーツにも合う、失敗しない色」みたいに語られることもしばしばです。
実際に私が持っているネクタイもほとんどがネイビーです。
しかし、ネイビーと一口に言っても、その色の幅は広いです。
暗いネイビーもあれば、明るいネイビーもある、青っぽいネイビーもあれば、紫っぽいネイビーもある。
ではどんなネイビーが最もスーツ・ジャケットに合うのか?
今回は私の手持ちの多種多様7本のネイビーネクタイを、王道のネイビージャケットとグレースーツに合わせて見て、使いやすいネイビーはどれなのかを検証します。
目次
ネイビーネクタイでも失敗をする
ネイビーのネクタイは失敗しない…私にとっては嘘でした。
買う時には「あのスーツに合わせよう!」とわくわくして買うんですが、実際にスーツを着て合わせてみると「あれ?なんかちょっと色が明るすぎない?」「あれ?なんかちょっと素材感が合わない?」なんてことが多々あります。
そもそも素人が頭の中だけでイメージすることが間違いなんですよね。実際に合わせたいと思うスーツを着ていって、実店舗で実物を手に取って鏡を見て合わせてみる。そして、店員さんに「これどうですか?」と聞いてみる。
ここまでしなければ失敗するのは当たり前なんです(私だけでしょうか…)。
「シンプルなネイビータイなら大丈夫だろう…」
そう思ってネットで購入しようと思っている人がいたら、ネイビーの幅の広さを意識して買い物をしましょう。
ネイビーやグレーのジャケットに合うネイビーネクタイは?
ここからは実際に私の手持ちのネイビージャケットとグレージャケット(スーツ)に、7本のネイビーネクタイを合わせてみました。
果たしてどのネクタイが最も合うのか?
明るめネイビー(フレスコ)
まずは明るめのネイビー。ブルーともいえるのかもしれません。
こちらは鎌倉シャツで購入したフレスコタイです。ざっくりした織り方であるため、夏にもピッタリの素材感です(真夏はさすがにネクタイしたくないですが)。
どうでしょうか?
ネイビージャケットにはおさまりがいい感じはしますが、グレージャケットはつるっとしているので、ざっくりした素材感のタイが少し浮いている感じがありますね。
つるっとしたジャケットにはつるっとしたネクタイというのはやはり基本のようです。
明るめネイビー(ツイル)
こちらも鎌倉シャツで購入したネクタイ。鎌倉シャツはネクタイの質もほんとにいいですよね。
どうでしょうか?
素材感はどちらもいい気がします。ジャケットにクセがないので、しっくりきているように見えます。ただ自分の中では少し明るさが浮いているような気がするんですよね。
やや明るめネイビー(ヘリンボーン)
こちらはフェアファクスのネクタイ。価格帯は5,000円ほどの鎌倉シャツに対して、9,000円くらい。締め心地は、結び目のほどけにくさはフェアファクスのネクタイのほうが好きです。
どうでしょうか?
これも十分あっていると思います。でもやっぱり明るいかな…
だったら暗めの色を買えよ!って話なんですが、以前暗めのネイビーを買ったら、今度は暗すぎてシャツとのコントラストがつきすぎ、結果使わなくなった経験があるんですよね…
やや暗めのネイビー(ヘリンボーン)
こちらも同じくフェアファクスのネクタイ。同じシリーズです。ちなみに色の名称は「ダークネイビー」です。ひとつ前のやつが「ネイビー」です。個人的はこっちが「ネイビー」だと思います。「ダークネイビー」はもっと暗いイメージだったので、ネットで「ネイビー」を購入して、「ちょっと明るすぎない?」ってなってしまいました。
どうでしょうか?
個人的にはこの色の濃さが最も馴染んでいると思います。シャツの色とコントラストがつきすぎず、ネイビーの色も明るすぎずで浮いていない。
暗めネイビー(小紋柄)
続いては柄つきのネクタイです。こちらは鎌倉シャツで購入したもの。
どうでしょうか?
柄が入ると使いやすくなると思います。レジメンタルやチェックのネクタイだと色数が増えて扱うのが難しくても、小紋柄やドットは使いやすい。
無地のジャケット・無地のシャツに無地のネクタイだとのっぺりした印象になりがちです。そこでネクタイに柄を入れると印象が変わります。
ジャケットやシャツに柄を入れるのはセンスが必要ですが、ネクタイならば容易に柄を取り入れられると思います。
明るめネイビー(ドット)
少し光沢のあるネイビードットタイ。こちらはお世話になっているテーラーさんのオリジナルのものです。何色と言えばいいのかわからないような絶妙な色合いですね。
どうでしょうか?
明るく光沢があるので浮いてしまうかと思いきや、間隔の広いドット柄によって馴染んでいますね。ドットの白が、ジャケットとシャツの色をうまくつないでいる印象です。
淡いネイビー(小紋柄)
これもネイビーです。かなり淡い色合い。安定の鎌倉シャツのネクタイ。
どうでしょうか?
色が淡いのでぱっと見ではネクタイは印象に残りません。軽い印象になるので春~初夏にかけては使える色なのかもしれません。もう少し明るい色味のジャケットに合わせるのがいいでしょうか。
個人的に最も使いやすいと思うネイビータイはこれ
最も使いやすいのは暗めの小紋柄(またはドット)です。
無地のネクタイって実は使いこなすことが難しいんですよね。ネクタイにシンプルな柄を取り入れれば、それだけでこなれた感じを出すことができます。
そして色は落ち着いた暗めにする。
暗めの小紋柄(またはドット)のバリエーションを増やしていきたいです。
まとめ:ネイビータイにはご用心
どのネイビーがお好みでしたでしょうか?
ネイビーのネクタイの幅広さには注意が必要です。
選ぶときはプロの店員さんなど、センスのいい人に「このジャケットに合う濃度のネイビーはどれですか?」と聞くのがいいでしょう。
けして「このジャケットに合う色はどれですか?」と聞いてはダメですよ。それだと答えが「ネイビーだったら間違いないですね」になってしまいます。
さあ自分にぴったりのネイビーのネクタイを探そう!(これ以上ネクタイを増やしてどうする!)