革靴に興味を持つと、手入れをして10年20年と長く履かれている靴に憧れます。
靴好きの先輩たちが履いている丁寧に磨かれた新品にはない風格が漂った靴を見て「いつかあんな味のある靴を履きたい」という欲が掻き立てられます。
では、それだけ長い期間、履き続けられる靴はどんな靴か?
■メンテをすれば10年以上履ける丈夫なつくりの靴
■ビジネスから冠婚葬祭まで活躍の場面が多い靴
■流行り廃りのない靴
■自分が長く「履きたい」と思える靴
この条件を持つ靴こそ10年以上履けるものになると思います。
そこで私がたどり着いた靴が、
クロケット&ジョーンズのオードリーでした!
なぜオードリーが長く履ける靴である理由、
そして実際に5年以上履き続けてきて感じたことをお伝えします。
もし私(34歳)が20代前半に戻ったら「まずはこれを買え!」とおすすめしたい…
目次
クロケット&ジョーンズ オードリー
1.オードリーは頑丈な作りの英国靴!
マグナーニのせいで革靴の魅力にとらわれ「革靴ほしいほしい病」にかかった私は、次なる革靴を模索していました。
マグナーニについての記事
革靴について調べていく過程で、次なる靴の条件を洗い出しました。
■最もオーソドックスな革靴
■どこへ出ても恥ずかしくないスタイル
■10年20年と長く履ける靴
これらの条件で検索すれば、出てくるのは「黒のストレートチップ」。
さらに「長くメンテナンスして使い込んでいきたい!」と思っていた私がたどり着いたのは「グッドイヤーウェルテッド製法」の英国靴。
「今買った靴を息子(現在2歳)の結婚式のときにも履いていたらかっこいいよなー」
と、まだまだはるか先の未来の妄想を頭の中で広げながらストレートチップの英国靴を探していました。
その中でめぐりあったのが「クロケット&ジョーンズ」。
詳しい歴史は検索してもらうとして、
私が気をひかれた理由は「影の実力者」的な雰囲気です(個人の感覚)。
もっと高級な靴くらいの実力があるのに、手に入れやすい価格で展開している(決して安くない、いや高い!)。
「いやいや私なんてこの程度ですよ・・・」的な控えめな雰囲気が私の琴線に触れました(あくまで個人の感覚です。繰り返しますが全然安くはない)。
そんなクロケット&ジョーンズの中でも高級ラインとされている「ハンドグレードコレクション」のオードリー。
「生涯の1足としてこれを買う!」
そう決意したのでした。
2.ミマツ靴店でちょっと安く手に入る!
調べていくと「ミマツ靴店」という神保町にある靴屋さんで安く売っているということ。
このミマツ靴店、クロケット&ジョーンズのハンドグレードラインが83,000円(2016年)で買える。
しかもシューツリーもついてくる。それを知って思い切って訪問しました。
私は新しいお店に入るときにものすごく緊張します。
緊張しすぎて入らない、なんてこともしばしば。
この時も緊張して何度か店舗の前を通り過ぎてうろうろ(おそらく1時間くらい!!)、
何とか意を決して入店。
入店してすぐに店の一番奥の棚に「オードリー」を見つけました。
「これだ」と思ってみていると、
ちょうどいいタイミングで
「やっぱりクロケットはいいですよ」
と店員さんがやさしく声をかけてくれました。
ミマツ靴店の店員さんは靴への愛があふれていて、まったく売り込むわけでもなく、ただただ靴の魅力を語ってくれます。
「これ、サイズだしてください」
私がオードリーのサイズ出しをお願いすると、丁寧に私の足を計測して数サイズ分のオードリーが手元に。
そして履いてみた最初の感想。
「あれ?これなんか変じゃない?」
正直に言うと最初はこう思いました。
なぜなら私が今まで履いていた靴はロングノーズの靴ばかりで、このオードリーのつま先がすごく短く見えたからなんです。
加えて、棚に陳列されていて正面から見るのと、自分が履いて、真上から見るのとでは、まったく印象が違って、
「これつま先短すぎてなんかダサい」
って思っちゃったんです。
(今ではオードリーのつま先も長く見えます笑)
「でも、出してもらった手前、『いまいちですね』とはいいづらいなー」
小心者の私はそう思い
「やっぱり、いいですねー。かっこいい」
などと心にもない褒め言葉を並べました。
違和感はあったものの買う気満々できた私は、
「これにします!」
と何かに魅入られるように、サイズ7のオードリーを購入しました。
店員さんにきくと、無料のシューツリーもありますが、プラス2,000円で少しいいシューツリーがつけられるとのこと。
迷わず少しいいシューツリーを選びました。
レッドシダーを使っているので、いい香りで靴の中を消臭してくれています。
靴に鼻を近づけても不快なにおいはいっさいしません(たぶん)。
3.5年履いてもビクともしない作りの良さ、履き心地、革質!
オーソドックスなストレートチップのオードリーは常に大活躍。
仕事柄スーツで出勤することが多かったので、5年間週1回~2回のペースで履き続けました。
ハーフラバーを張って、雨の日も雪の日も関係なく履きました。
友人の結婚式もこの靴で5回は出席しました。
大事なプレゼンもこの靴で幾度も乗り越えました。
どこへ行っても、どんな場面でも「これを履いていけば大丈夫」と思える靴です。
時代が移り変わっても廃れることのないオーソドックスなデザインも履いていきたくなる気にさせます。
さらに5年以上、毎週のように履き続けても革はつやっつやのまま!
さすがは堅牢な英国靴!履いて磨いて、それを繰り返せば繰り返すほど、輝きが増していく気すらします(繰り返しますが、私のメンテナンスは超へたくそです)。
今ではランニングシューズ並みに長距離を歩いても疲れなといっても過言ではありません!(かなり過言)
その履き心地を実現するのが、ラスト337。
ちまたで言われるように、かかとが少し抜けるような感覚がないとは言えないものの、
私の足にはピッタリフィットでした。
まとめ:これを履けば間違いないという大エース靴
このときは「この1足で俺の靴ローテーションは完成だ!」と決意し、もう革靴は買わない予定でした。
しかし、そんな気持ちとは裏腹にどんどん靴は増えていく…笑
しかし、どんなに靴が増えても、在宅勤務で履く機会が減っても、
このオードリーだけは手放すことはないでしょう(たぶん)。
それほどになじみ切った私のエース革靴。
中4日登板で年間200イニングを続けても、故障することのない黒田博樹投手のような安定感のあるオードリーです(唐突なカープファンの例え、すみません)。